筏ちぬアンケート集計結果

2000年9月に行ったWeb上アンケートの結果です。

筏ちぬ師 120名もの方々に回答して頂きました。ご協力感謝致します。
有難うございました。m(_ _)m

Q1 性別?
アンケートに答えて頂いたのは全員男性でした。(^◇^;)
やはり女性の筏釣り師は少ないんですねぇ。相差ではよく見かけるんですが・・。
各所の筏でもトイレ等も整備されて、環境は整ってきてると思いますが、決してお洒落な釣りとは言い難いですもんねぇ・・・。
Q2 年代は?
30代の方が多いです。
Web上でのアンケートなんで、実際の筏人口とは異なるかもしれませんが・・・。
でも釣り場で見かけるのもこんな感じですかね。
おぢさんの釣りというイメージの筏釣りですが、若い方もかなり見かけるようになってきました。
Q3 筏ちぬ歴は?
5年未満の方が半数ですね。
釣りブームと共に筏釣りの認知度が高くなってきたのも10年程前からではないでしょうか。
最近、新たに始める方も多いように思います。


Q4 年間釣行回数は?
年間5〜15回釣行する方が多いですね。
私の主観ですが、一般的には、そんなもんでしょうねー。
毎日でも釣行したい私ですが、頑張っても年間20回位が限界かな。
でも30回以上の方もけっこう居ます。羨ましい限りです。(^◇^;)
50回以上の方などは、1週間に1回の釣行ですね。羨ましいを通り越して妬ましい〜〜〜。暇もなけりゃ、金も無し・・・。
(-o-;)
Q5 よく使う(主な)仕掛けは?
かなり乱暴な分類ですが、フカセ釣りが大半ですね。
完全フカセとオモリ付フカセを合わすと全体の88%にもなります。相差でも数年前までは中通しオモリのブッコミが主体でしたが、今ではほとんどの人がフカセ釣りです。
Q6 よく使う(主な)針のサイズは?(チヌ針として)
4号、5号が多いですね。
使うエサによりサイズを使い分ける方が多いようですが、筏のチヌ釣りは波止や、磯に比べて、大針の傾向があるようです。
針の選択基準は、丈夫さ、掛かり重視、食い込み重視、エサに合わす、釣れる魚のサイズに合わすのどれにポイントを置くかで決まるものだと思いますが、下記の選択理由を見ると、釣人それぞれの思い込み?が多い(^^ゞ
★それぞれの針サイズの選択理由として皆さんの意見

8号 ・おもりの役目と大きい方が掛かりやすいと思うから。

7号 ・ラッキー7だし、ふところが、まがりにくいから。
・丈夫だから

6号 ・アタリがあれば40cmオーバー
・折れない、かかりがいいので安心
・丸貝が刺し易い
・掛かり重視
・結びやすく、針がかりが良い。
・工藤昇司のビデオで言っていたから
・オキアミLL にベストマッチ

5号 ・釣れた実績
・小さなエサ取りが乗りにくいと思うので…
・オキアミが全部刺さる

4号 ・小型〜大型まで対応できる
・食い込みがいいから
・いままで釣れた実績により
・小針のほうがくいが良いように思うが、3号以下だと心配
・ちょうどバランスが良いように思う
・5〜7号で狙う大きさのちぬを釣ろうなんてあつかましいことは、ちょっとしか考えていません
・オキアミ使用時一番掛かりが良い気がするから
・小チヌも大チヌも釣れそうだから

3号 ・小は大をかねる
・餌との折り合い
・飲み込みを重視

2号 ・シラサエビが好きだから

1号以下 ・オキアミのむき身を使うため
Q7 よく使う(主な)糸のサイズは?
2号がダントツ多いですね。
強度、潮の抵抗、扱い易さを考慮して、細からず、太からずというとこでしょうか。(^^ゞ
             <参考データ:トヨフロン チヌ筏かかり>
号数 1 1.5 2 2.5 3
直径(mm) 0.165 0.205 0.235 0.260 0.285
直径比(2号基準) 0.70 0.87 1 1.11 1.21
断面積(mm2) 0.0214 0.0330 0.0434 0.0531 0.0638
断面積比(2号基準) 0.49 0.76 1 1.22 1.47
直径比は潮に対する抵抗に比例すると考えると、2号から3号にした場合でも、抵抗の増加は約1.2倍 神経質になる程でもないかもね・・・。(^^ゞ
断面積比はすなわち引っ張り強度に比例してますから、1号より2号は2倍の強度。3号は2号より1.5倍の強度であると判ります。
「糸についてちょこっと」
もっぱら糸はフロロカーボン全盛ですが、フロロカーボン糸は
 ・比重がある。(沈みが速い)
 ・吸水性がない。(劣化しにくい)
 ・伸縮性が少ない。(アタリがよく判る)
 ・水の屈折率に近い。(水中で魚から見えにくい)
 ・擦れに強い
と筏釣りに都合が良い特性を備えてます。

さらに各社樹脂加工等を施し
 ・糸サバキ性(しなやかさ)
 ・引っ張り強度、結節強度の向上。
 ・糸滑りの良さ。
 ・水切れの良さ。
のような特徴をだしてますので、自分の釣法、技量に
ベストマッチの糸を選択したいですね。
★それぞれの糸サイズの選択理由として皆さんの意見

1号未満 ・潮の流れの速い場所で底をとるため

1.5号 ・太いとほどけるし、これ以上細いと切れそうやし。
・余り太いと潮の流れに左右されやすい。
・フカセ仕掛けの為
・細い糸の方が癖がつきにくいのと、絶対切れない2号より、切れる可能性のある1.5号の方がスリルがある。
・小さな当りもとりたいため。

2号 ・何となく
・強度重視。
・自信が持てるボーダーライン。
・太くも無く細くも無く扱いやすい太さです。
・1.5号はちょと不安、2.5号はさばきが悪い。
・潮の抵抗を受けにくい。

2.5号 ・大型がきても安心。
・単に大物がかかった時のため。
・号数気にならない、浅場でもバレない程度。
・初心者の為。
・細すぎず、太すぎず。
・下手なので2号ではぶち切られるため。
・2号では不安、3号だとちょっと太すぎるかな。

3号 ・ガチガチの竿で、トド相手に、強引なやり取りができる。
・行き付けの筏は70cmクラスのマダイも釣れたりするので。
・対馬で釣りをするようになってから
・ボウズよりバラシが死ぬほど嫌いだから。
・大型チヌに備えて。
Q8 よく使う(主な)エサは?
やはり、上位は筏定番の沖アミ、アケミ貝、ボケです。なかでも沖アミがダントツ! 

沖アミ愛好家の私としては、「釣れる!」「安い!」「何時でも手に入る!」が沖アミをよく使う理由です。
アケミ貝も筏釣りには欠かせないエサです。サシエに半貝、ムキミ、丸貝と、状況に応じた使い方が出来るし、撒き餌としての効果も一番やと思います。
ボケも食い込みの良さと、大チヌへのアピール度では引けをとらないですね。エサトリに弱く、高価なのが弱点?!やけど・・。

場所、釣法によってもエサは違うと思いますが、「絶対このエサや!」ってのは無いんで、いつも数種類のエサを持参する必要があると思います。財布と相談しながらですが・・・。(^◇^;)

Q9 よく使う(主な)団子は?
ボソボソ系(パサパサとベチャベチャの中間)が半数を占めてます。
釣法、水深、時期、エサトリの有無・・etcによっても違うと思いますが、自分が団子をコントロール出来ることが前提で、打ち返しのリズムを崩さない団子が必須だと思います。(^^ゞ
その人が使い易ければ、どんな団子でも良いでしょう。

団子の配合はあまり変えない方が良いと思います。毎回替えると、判らなくなる恐れがあり、団子に慣れて最低でも割れ具合はコントロール出来るようになりましょう!
Q10 団子に混ぜるのは?(複数回答あり)
荒挽きサナギは78%の方が使用されてます。
チヌを寄せるには、やはりサナギが効果的ということでしょうか。
押し麦、配合集魚材も人気高です。(^^ゞ
荒挽きサナギ、押し麦は、いつもチヌの胃袋に沢山入ってますから、チヌは相当好きなんだと思います。
ひき続き、沖アミ、アミエビ、アケミ貝も1/3以上の方が使ってますね。
沖アミ、アミエビは、チヌに限らず魚の寄りは確かに良いですね。
混ぜ過ぎると、エサトリも沢山寄りますし、環境に対する影響?も懸念されてるようなので、程々に。
やはり、アケミ貝は無くてはならないでしょう。団子に混ぜなくとも、丸貝のままパラパラ撒くのが視覚的にも効果があると思います。

ちなみに私は次の事を考えながら団子を作ってます。
・嗅覚で寄せる。
・視覚で寄せる。
・竿下に居着かせる。




上記の混ぜ物を2〜4種類混ぜる方が多いという結果です。
荒挽きサナギ、押し麦、配合集魚材を混ぜた団子が多いんですね。
種類多く入れれば良いという訳でもないでしょうけど・・・。

私はの基本的な混ぜ物はアンケートの結果通り、荒挽きサナギ、押し麦です。 最近は沖アミスライスやアミエビを状況に応じて入れることが多くなってきました。
入れ過ぎると、逆効果ですけどね・・。
   
Q11 団子勺は使う?使わない?
ほぼ同じ割合で分かれてます。
「時と場合により使う」方を含めると、団子勺を使う人は81人(67%)にもなりますね。自分があまり使わないんで、ちょっと驚きでした。

使う理由として
・団子が柔らかいから(音は気にしない)・・・ 21人
・チヌは団子の着水音を嫌うと思うから・・・・ 13人
・特に理由は無いが何となく・・・・・・・・・・・・・ 9人

使わない理由として
・関係なく釣れるから ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 18人
・面倒くさい・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10人
・特に理由はないが何となく・・・・・・・・・・・・・ 7人
・チヌは団子の着水音が好きだから・・・・・・・・・1人






Q12 チヌを釣る為に一番大事と思う事は?(複数回答あり)
やはり手返しですね。(^〇^)
2,3位に根気・集中力が入っており、メンタルな部分も重要だと判ります。チヌ釣りに必要なのは特別なテクニックでは無く、強い精神力ということでしょうか。
江戸時代、武士の精神修行にチヌ釣りが行われたと聞いたこともあります。(^^ゞ

BEST10以外には
 ・上手な人の技を盗む
 ・ボラを寄せる
 ・穂先
 ・工夫(向上心)
 ・エサを浮かない
 ・全てタイミング(エサ、釣り場選び、合わせも)
 ・気迫!(気合)
 ・健康(体力)
 ・釣りを楽しむ事とチヌが好きなこと!
 ・チヌと言う魚を熟知すること!チヌをこよなく愛すること!
 ・無の境地
 ・天候、季節等の自然条件
 ・潮
 ・1日中、手持ち竿でやる
 ・運
 ・奥さんと行くこと。
 ・海底をイメージする
 ・1ヶ所の釣り場に通い慣れる
 ・経験
 ・しっかり合わす
 ・団子投入のリズム
 ・アワセを入れる決断力

という回答も頂いてます。
表現こそ、それぞれ違いますが、どれも基本的なことが多いですね。
テクニックに頼らず、基本に忠実になることが重要だと感じました。


アンケートの結果から平均的な筏ちぬ師はこんな感じ?

30代(男性)で年間10回前後の釣行をこなす、経験5年未満の筏ちぬ師。
オモリ付きフカセ仕掛け(針5号、糸2号)で沖アミをエサにボソボソ団子(荒挽きサナギ、押し麦、配合集魚材入り)に包み、時と場合により団子勺を使い、手返し重視で根気よく打ち返す。
ってとこですか。 かなり当てはまりますね・・。σ(^o^)も平均的筏ちぬ師でした。



Copyright(C) Masahiro Maegawa 1999-2006